大阪市平野区にあった商社「レイホウ」が大阪、東京国税局の税務調査を受け、中古で仕入れた携帯電話を新品と装って輸出し、2011年までの3年間で消費税約2千万円の不正還付申告をしたと指摘されていたことが5日、分かった。関係者によると、追徴税額は重加算税を含めて約2700万円とみられるが、経営者の中国人男性は既に出国し、行方が分からなくなっているという。
国内で仕入れた商品を輸出した場合、仕入れ時に支払った消費税は全額還付される制度がある。同社はこの仕組みを悪用し中古の携帯電話を新品同様の値段で仕入れたと偽り、関西空港から中国へ輸出。11年までに約4億円の偽装取引を繰り返し、税務署に消費税の還付を申請していた。
税関職員が関西空港で荷物を検査し大阪国税局に通報。同国税局が税務調査に入ったところ、経営者の男性は昨年8月に同社を東京都豊島区に移転し中国に出国したという。調査を引き継いだ東京国税局が今年、追徴課税の通知を出した。
(出所:産経新聞)