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2010.06.15
コラム
信越化学、移転価格税制に基づく更正処分にかかる日米相互協議の合意について
信越化学工業株式会社は、日米租税条約に基づき日米両当局間で協議中だった当社と米国子会社シンテック社の収益にかかる移転価格税制の適用についての相互協議が、合意に達した旨の通知を、今般、国税庁より受領しましたのでお知らせ致します。
当社は、2002年3月期から2006年3月期までの5事業年度について、東京国税局より、国外移転所得金額約233億円の移転価格税制に基づく更正処分 を受け、追徴税額合計約110億円を2008年2月に納付致しました。当社はこの更正処分を不服として東京国税局に異議申立てを行う一方で、二重課税の排 除を目的として国税庁に対して日米相互協議の申立てを行いましたが、今般、日米相互協議が合意に達した旨の通知を、国税庁より受領致しました。
今回の日米相互協議の合意により、二重課税が回避されるとともに国外移転所得金額は約39億円に減額され、当社は東京国税局より追徴税額にかかる減額更正 を受ける一方で、シンテック社は米税務当局からの減額更正を受ける予定です。還付税額は還付加算金を含め日米合計で約119億円と試算され、2011年3 月期連結当期純利益の増加要因(当社単体の当期純利益に与える影響はその約9割)となります。
なお、今回相互協議が合意に至りましたので、本件に関する後続年度につきましても事前確認手続きに基づく相互協議を通じて、二重課税の排除を図る予定です。