[終了]【オンライン】『移転価格・国際課税の税務調査対応』セミナー 3月22日(火)開催
開催にあたって
日本の国税当局が行う税務調査の件数は、コロナ禍にあり、減少しています。
ところが、調査で問題があった件数に占める移転価格調査の割合は、コロナ禍にもかかわらず、この3年間、13%と高水準です(2018年までは、8%台でした)。このことを、どのように捉えたらよいのでしょうか?移転価格調査では、多くの経済分析を必要とします。会社に対し調査官は、様々な資料の請求を行います。コロナ禍にあって、会社の職員との接触機会をできるだけ少なくすませ、提出された資料を、国税局や税務署でじっくり検討できる移転価格調査は、当局にとり、「やりやすい」と言えるのでしょう。
2020年7月、東京・大阪の各国税局は、それまで移転価格調査を専門に行っていた部署を解体しました。そして、それまで移転価格の専門部署に所属していた、移転価格の調査に精通した職員を、一般の法人税調査を行う部署に、配置させたのです。こうして、移転価格調査は、一般の法人税調査と同時に行われるようになりました。税務署の調査においても、移転価格を含めた海外取引の調査に力を入れています。複数の税務署にまたがり運用されている国際税務専門官が、税務署の調査に同行し、一般法人税調査として行われるケースも散見されます。こうして、比較的短期間で、移転価格ばかりか、他の国際取引の検討が行われているのが実態です。
本セミナーでは、税務の分野の中でも特殊で、わかりづらいといわれる移転価格税制を中心に、海外取引の調査にどう対応するかを、具体例をあげ詳細に説明します。また、移転価格とあわせて検討されることが多い海外子会社等への寄附金問題について、移転価格と寄附金との相違、調査官から寄附金と指摘された場合の対応策などについて、あわせて解説いたします。また、ホットな話題として、コロナ禍で棄損した財政を立て直そうと、各国の徴税機関は必死です。そこで、ASEAN諸国を中心に、移転価格に関する近時の税制改正、調査動向などについても、紹介し、対応策をお伝えいたします。
この機会に、奮ってご参加ください。
講師
信成国際税理士法人 代表社員・税理士 井藤正俊 氏
元東京国税局 国際税務専門官(移転価格担当)。東京経済大学経済学部卒業後、国税専門官として東京国税局に入局。国税庁・東京国税局にて、相互協議、調査、事前確認審査、訴訟、税制改正など、移転価格に関する事務に通算 11年従事。2017年6月、税理士登録後、移転価格に特化した税務相談等を行っている。
〔執筆〕『移転価格の実務 Q&A』(清文社)、『移転価格文書の作成のしかた(第2版)』(中央経済社)など。
開催要領
日時 | 2022年 3月 22日(火) 13:00~17:00 |
会場 | 本セミナーはWEB会議システム(ZOOM)を利用して開催いたします。 ご自宅やオフィスなどからご受講可能です。 |
受講料 | 会員 35,200円(本体 32,000円) 一般 38,500円(本体 35,000円) |
お申込み | 下記リンクにアクセスしてお申し込みください。 >>WEBからのお申し込みはこちら |
対象 | 経理部門、税務部門など関連部門のご担当者 |
プログラム
1.過去から分析する「移転価格調査」
(1)課税実績と分析
(2)訴訟・裁決
(3)相互協議
2.当局の近年の執行状況
(1)移転価格ガイドブック
(2)税務コンプライアンス
3.BEPSプロジェクトとわが国の移転価格税制への影響
(1)BEPSプロジェクトの成果
(2)移転価格ガイドライン
(3)近年の税制改正
(4)無形資産に対する対応
4.税務調査手続
(1)「一の調査」と「区分の同意」
(2)再調査制限規定
5.移転価格・海外取引調査とその対応策
(1)してはならない対応
(2)調査着眼点
(3)移転価格調査専担部署の調査
(4)調査の展開
(5)国税局所掌の一般法人税調査における海外取引調査
(6)税務署所掌の法人に対する海外取引調査
(7)寄附金課税への対応
6.海外税務当局による移転価格調査への対応
(1)基本的なスタンス
(2)具体例
※申込状況により、開催中止となる場合がございます。
※講師・主催者とご同業の方のご参加はお断りする場合がございます。
※録音、録画・撮影はご遠慮ください。