移転価格文書の基礎
移転価格税制の適用対象者
移転価格税制における国外関連者の判断基準には、出資持分により判断する形式的支配関係と、「人」「モノ」「金」「情報」の依存関係により判断する実質的支配関係とがあります。 (1) 形式的支配関係による判断 形式的支配関係とは…
移転価格文書の基礎 / 移転価格税制の概要移転価格の妥当性検証
このように比較可能な第三者取引価格が存在しない場合、日本親会社が担う機能と負担するリスク、外国子会社が担う機能と負担するリスクの比較分析を行い、それぞれの適正な利益率の検証を行います。例えば、外国子会社で単純な組み立てや…
移転価格とは / 移転価格文書の基礎具体例でみる移転価格の問題
具体的に、日本の移転価格税制ではどのような場合に課税が行われるか、簡単な例を使ってみていきましょう。 図表1-8は製造機能を有する日本親会社が販売機能を有する外国子会社を通じて製品を顧客に販売する例です。 日本親会社が製…
移転価格とは / 移転価格文書の基礎移転価格課税事例
具体的にどのような会社が移転価格課税を受けたのか、過去の課税事例を見ていきます。図表1-2は、2005から2008事務年度までの主な移転価格課税事案です。 (図表1-2)移転価格課税事例(2005~2008事務年度) こ…
移転価格文書の基礎 / 移転価格課税を取り巻く環境移転価格課税の近年の傾向
(1) 2回のターニングポイント (図表1-4) 移転価格課税の近年の傾向 1回目は、2000事務年度前後における調査対象の変遷です。1990年代までは比較的シンプルな事案となる外資系企業の日本子会社を中心に移転価格調査…
移転価格文書の基礎 / 移転価格課税を取り巻く環境移転価格税制の基本原則
現在、世界には約200の国と地域があり、そのそれぞれが独自に制定した税制により税収を得ています。それぞれの政策により、法人税の税率が設定され、ほとんどの国と地域において、獲得した利益から計算される所得を課税標準として法人…
移転価格とは / 移転価格文書の基礎移転価格上の税務コンプライアンス
近年、世界各国においてコーポレートガバナンスの充実が提唱されており、税務におけるコンプライアンス(法令順守)の向上を図る取組みが推進されています。 OECD税務長官会議においても、移転価格を含めた国際税務におけるコンプラ…
移転価格文書の基礎 / 移転価格課税を取り巻く環境更正所得額・更正件数の推移
日本の移転価格税制は、1986年(昭和61年)に導入され、米国をはじめとする諸外国の制度を参考に発展を遂げてきました。 近年においては2009年度税制改正における外国子会社配当益金不算入制度の導入により配当時点ではなく取…
移転価格文書の基礎 / 移転価格課税を取り巻く環境